近年、大量生産・大量消費による廃材の増加は深刻であり、紙を作るメーカーとして環境に配慮しつつ、それらを生かした製品を作れないか模索しておりました。
「混抄紙」は、本来捨てるはずの「廃材」を「紙」の原紙に混ぜることで、「廃棄物の削減」ひいては「環境保護」など循環型社会に貢献します。
「つくる責任 つかう責任」企業においても製造工程で出る廃材を再資源化・再利用していく積極的な姿勢が求められています。
世の中の環境への関心と、
インパクトある商品アピールを兼ね備えた環境紙
「混抄紙」は、非木材パルプの一部として廃材を使用します。お茶の梱包用ケースに使用済み茶がらを抄き込んだり、アパレル繊維を原料の一部に使用した実績がございます。
弊社の紙の原料は古紙が主体であり、元々環境に配慮したものとなっていますが、「混抄紙」のような環境紙を製造することで、木材パルプの使用量を減らし、更に地球に優しい製品をご提供いたします。
茶葉
麦殻
玉ねぎの皮
コーヒー粕残渣
卵の殻
バナナ材
デニム素材
レーヨン
パンフレット古紙
ノット粕(木の皮)
への取り組み
廃材を使って木材パルプの使用量を削減し、資源の保全に役立てます
弊社の再生紙は木材パルプの使用量を減らした地球に優しい製品です。 混抄紙は、玉ねぎの皮や茶葉など廃材をそのまま「素材」として生かし、紙にすることができます。すぐに捨ててしまわず、紙に生まれ変わることで廃棄物燃焼による温室効果ガス抑止につながります。 また、製造工程で出た不要な廃材を捨てずにリサイクルすることが、有効な資源の節約になります。FSCリサイクルとして古紙を再利用して紙を作る場合も、間接的に森林保護につながります。生物多様性の保全、省資源と資源循環に寄与します。
混抄紙で以下の目標に
貢献できます
資源保全
「つくった分だけしっかりつかう。」混抄紙は、事業活動によって生じる「廃棄物や動植物性残渣・食品残渣・繊維くず」などの廃材を材料の一部に使用した紙です。捨ててしまいがちなものを「素材」として紙に混ぜ合わせることで、廃棄物の削減、資源の再利用に貢献できます。
紙を生産する時には、紙を乾かす為に熱源=蒸気を必要とし、そのために従来は重油を燃料とした貫流ボイラーを使用していました。木質バイオマスボイラーは、住宅廃材の木質チップを燃料として使用しているため、二酸化炭素排出の削減に大きく寄与しています。その他ボイラー内に残った灰はセメントの材料として再利用したりしています。
環境保護
混抄紙は「FSC認証」や「古紙100%」仕様の製造が可能です。サスティナブルな素材を駆使して「二酸化炭素排出量の削減」に取り組んでいます。FSCパルプの他、古紙や非木材パルプも多用し、森林の保全、持続可能な森林経営にも配慮することになります。
また、商品を包むパッケージにはプラスチックが多く取り入れられていますが、プラスチック製品を紙製品に変えてみることで問題解決に取り組むことができます。
FSC(R)森林認証マークを
つけることができます
上記の古紙や非木材パルプと組み合わせることで、
環境に配慮した製品のアピールが可能になります。
FSC認証は、森林の生物多様性を守り、地域社会や労働者の権利を守りながら適切に生産された製品を消費者に届けるためのマークです。(https://jp.fsc.org/jp-ja/About_FSCより)
混抄紙をはじめ弊社製品には、FSC認証マークをつけることが可能です。
認証番号:SGSHK-COC-011593
ライセンス番号:FSC-C123159
初回認証発行日:2014-11-05
リサイクル表示:FSCミックスクレジット、FSCリサイクル100
製品化までの流れ
ご希望の具材の
混抄可否を確認
混抄希望の具材を弊社で確認します。具材をお送りいただき、「形」「硬さ」「大きさ」「匂い」「油分・水分」などを確認します。
具材の粉砕も承ります
サンプルの作成
「形」「硬さ」「大きさ」「匂い」「油分・水分」が適正になるように分量を調整し、マシンへの影響有無や抄造条件・抄造方法を検証します。
※状況に応じて手漉きサンプルを作成することもございます。
実機テスト抄造
1600mm or 2000mmのマシンにて、巻き取り1本からテスト抄造を行います。(有償)
本番立ち会い抄造
抄造の際に、お客様に立ち会っていただき、出来上がる紙の風合い、見た目などを判断していただきます。
ビジネスパートナー様とともに混抄紙を立案・製品化いたします。
※抄造した混抄紙をそのまま納品することも可能です
よくある質問
Q1
具材はどのような状態にして持ち込めば良いですか?
乾燥している状態が望ましいです。夏場は保管環境が優れないため、ウエットの状態だと腐敗する可能性があります。具材の乾燥が必須というわけではありませんが、具材や季節によって対応が必要になります。また、臭いがひどかったり油分が多いものは混抄できない可能性があるため汚れの少ない清潔な状態がベストです。
Q2
具材の粉砕をしてもらうことは可能ですか?
可能です。粉砕先をこちらで手配することが出来ます。必要に応じてご相談ください。
Q3
具材の粉砕で、目安となる粉砕の大きさはありますか?
具材によりますが、0.7mm程度の大きさまで混抄可能です。マシンを傷つけない事が大前提であり、具材は硬いものほど粉砕処理が必要です。また、具材が大きいと原紙に抄き込んでも剥落する恐れがあります。原紙は多層抄きとなっているため、剥落の危険があれば中層に抄き込むこともご提案いたします。
Q4
製造に必要な具材はどれくらいの量ですか?
例えば、5t抄造で原紙製品重量の3%の混抄率であれば、予備含め約200㎏程の具材が必要となります。混抄割合は1%~5%程度が目安となります。粉砕された具材であれば10%程度混抄が可能な場合もあります。(混抄率が高くなればなるほど、原紙強度や印刷適性に注意が必要になります)
Q5
納期とロットについて教えてください。
商品によって異なりますが、例えば、段ボール約2万個分~注文お受けします。納期は、受注から納品まで約1か月程度頂きます。 納期・ロットは仕様によって変わってきますので、まずはお気軽にお問い合わせください。